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 西三数学サークル通信(特別版)20号


2023.1.27 西三サークル第5回オンライン例会報告 (20:00~22:00)                    

1.参加者(13名 順不同) 
草彅(東京)  竹中(愛知) 榊原(愛知) 山田(愛知) 大西(京都) 
中山(京都)  丸山(愛知) 秋松(岐阜) 原田(愛知) 今澤(大阪)
児島(愛知)  梶村(愛知) 広田(愛知)
    
2.レポート一覧 
① 太陽の南中高度、日の出、日の入りを調べて                 草彅浩二
② 「物理基礎」はこれでいいのか…1年「物理基礎」で使われている数学  竹中芳夫
③ 23年共通テスト数B『数列』問題を考える                     広田祥治
④ L字形の畳の敷き詰めについて                           大西俊弘        



*前日は関西では雪で交通が混乱だったが、参加は東京から大阪まで、オンライン初参加の方が2名。
また、中学からの参加者が増えた。クラスで必ず欠席がいたが少し落ち着いたとの報告もあり。春に向
けコロナの収束を願う。

*①は前回の例会で紹介された月の入りと出の時刻のレポートに続き、1年間の太陽の南中高度(真南の
ときの時刻と太陽の地平線からの角度)、日の出時刻、入り時刻、昼間時間をネット掲載の数値データから
とり、グラフ化して考察。ほぼサインカーブとなる。ただ、南中時刻は複雑らしい、とのこと。

 ②は昨春高校を卒業した孫から1年に使っていた「物理基礎」の教科書や傍用の問題集を見て、数学を教える
側から見て驚いたという報告。三角関数やベクトルは数Ⅱ、数Bで学ぶが、「物理基礎」では第1編の運動と
エネルギーから登場。「物理基礎」は西三地区の普通科では1年全員必修のところがかなりある、とのこと。

 ③は今年の共通テストの数Bの問題「数列」では「積立預金+定期預金」の問題が太郎と花子の対話形式の
問題で出題されたことの紹介。かつては等比数列の和の応用例題で扱わていたが、今は「研究」のところで扱
われている(扱っていない教科書もある)ので、パスしているところがほとんど。今、預金利息年利1%はリアリ
ティがないし、せっかくなら月賦(ローン返済)を扱った方がおもしろい(月賦は年利18%もあり)。でもこうした
出題で数学の有用性を扱う授業がふえてほしい。
 
 ④は大学初年度でおこなった講義より。2次の単位L字形ですべてのL字形が敷き詰められるかという問題を、
3次、4次・・・と増やして作業して考察する。こうした作業を通して数学的帰納法を使って、すべてのn次のL字形
で敷き詰められることは興味深い。考察については各自の宿題。

 参加者からのコメントより

① 原因についての、(1)地球が楕円運動、(2)地球の軸が傾いているからという話が印象に残りました。

(私の感想・疑問)  ・そもそもサインカーブとは何か? ・自然はサインカーブと相性がいいのか?)

② このテーマのきっかけであったお孫さんが3月に高校を卒業された。教科書をもらわれた。また数学と物理
が融合するようにならないか?という話への言及にも興味を覚えました。あと竹中先生の「物理は、きちんと
数学で表される」という話には興味を覚えました。また参加された方の「量子力学は複素数を考えないと還元
できない」、「数学は頭の遊びではない(ところもある)」「自然数だと非可換」、「ファイマン物理学の終わりの方
に若者に向けて書かれている」という発言も印象に残りました。

(私の感想・疑問)・この物理基礎で、何を目指しているのか?今、高校の物理教育はどんな分野につながっているのか?
私が、大学にいた90年代前半くらいには、原子力学科は人気があったような記憶があります。今の原子力学科は
どのようになっているのか?この問題は、予備校の物理の授業でやった記憶があります。大学受験でもありました。
先ほど一部書きました参加された方のコメントにも大いに刺激を受けました。

③ (私の感想) 私は以前に家を買うのに、1100万円を借りました。その銀行のその当時の固定金利は1.3%、変動金利
は0.8%でした。コツコツ20年毎月を返した計算をしてみた。13%を返すことになると知って、繰越返済を頑張ってしまいました。
友人に聞いたら、フラット35という35年で返す借金ならば、例えば、1500万円を借りたら、3000万円を返さないといけないと
聞いてさらにびっくりした記憶があります。

④ (私の感想)数列と図形が融合していたのが面白かったです。今日の授業でピタゴラスの定理を式で証明したのとパズル
的な方法で求めることの両方で行ったことを思い出しました。


「L字形の畳の敷き詰めについて」こちら

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